6月の天体観測(ブログ更新しばらく休憩します)

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6月から7月中旬に掛けては梅雨になり、天体観測できない日が多いと思います。しかしながら少ない晴れ間を見逃さずに星空観察を続けてくださいね。6月半ばには、土星が地球に近づき、夏にかけて本格的な観測シーズンに入りました。
6月は、1日が上弦の月(半月)です。9日が満月、17日が下弦の月 24日が新月になります。
全国的に梅雨入りして、晴天日は少ない6月ですが、金星は3日に明け方の空高く燦然と輝いています。観測シーズンのピークを迎える土星や、宵空に見える木星も見逃せません。

6月の天文現象カレンダー

6月1日(木)上弦の月 夕方に見える半月です。月の観察の好機です。クレーターがとても良く見えます!
6月3日(土)金星が明け方の空で西方最大離角 
6月4日(日)月と木星が近づいて見えます。月を目標にすれば、すぐに木星を見つけられるでしょう。 
6月9日(金)満月です。マイクロムーン スーパームーンの時とは逆に小さく見える満月です。
6月10日(土)月と土星が近づいて見えます。木星に比べると少し暗いですが、月を目標に土星を見つけて覗いてみましょう。今年の土星はリングが特別に綺麗に見えます。
6月11日(日)入梅
6月15日(木)土星が衝 太陽と180度反対方向に位置し、このころ地球に一番近づいて見える。夏休みまで見頃です。

6月17日(土)下弦の月 明け方の半月です。クレーターがとても良く見えます!上弦の半月とは光の当たり方が逆なので、望遠鏡で覗いて見ましょう。真夜中に東の空から昇ってきます。

6月24日(土)新月


6月の星空情報

⚫︎6月は土星がオススメ

美しく大きなリングを持つ惑星として知られる土星。そのリングの大きさは、リング上に地球を並べると20個も並ぶ程巨大なものです。そんな巨大なリングは、なにから出来ているのでしょうか。地球から見ると一枚の板のように見えますが、実はその正体は、無数の直径1mm以下から数十センチの氷を主成分とする小天体が同一平面上に並んでいるのです。先ほどその幅は地球が20個も並ぶほど巨大だと書きましたが、厚みはとても薄く数メートルから数十メートルしかありません。そのため、地球から見て土星のリングを真横から見る位置にくると、どんなに大きな天体望遠鏡を使ってもリングは見えなくなってしまいます。土星環の消失現象といい、次回は2024年に土星環の消失現象が観察できます。

土星は、とても大きな惑星なのですが、月の約4000倍も離れていて、地球からとても遠くにあるのです。ちなみに飛行機のスピード(時速800km)で地球を飛び立つと月までは20日で到達しますが、土星までは200年以上かかる計算になります。ですからそのリングは肉眼では見ることができません。リングの大きさは地球が20個以上並ぶ程巨大なものですが、とても遠いので、天体望遠鏡を使わないと見ることができないのです。

 人類が土星がいびつな形をしていることを発見したのは、天体望遠鏡が発明された400年程前の事になります。当初の望遠鏡は土星のリングを見るには性能が不十分で、人類で初めて望遠鏡で天体観測を行ったイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイは、いびつな形をした不思議な星と認識していたようです。そして、ガリレオの天体観測から50年後の17世紀後半になり、望遠鏡の性能向上でようやく土星のリングが見えるようになったのです。

 21世紀の今日では、その土星にも探査機が周回し、素晴らしい土星の姿を間近で撮影できるようになりました。1997年に地球を旅立ち、7年近くも飛び続け2004年6月30日に土星に到着、それ以来現在に至るまで13年も土星の周りを周回し調査を続けています。その探査も今年9月15日には、カッシーニ探査機自体が、土星に突入しその使命を終えますが、今は最後のミッションである土星本体とリングの間をくぐり抜けるというもっとも冒険的なミッションに挑戦しています。どんな素晴らしい写真が送られてくるのかとても楽しみです。

 その土星ですが、地球から観察すると、毎年リングの見え方が変わります。地球と土星の位置関係によってリングがほとんど見えなくなったり、また逆に土星本体をはみ出し、本体を取り巻くように見えたりと、約29.5年の周期で見え方が変化していきます。そして今年は十数年に1度、最も美しくリングが見えるシーズンとなっています。地球から見て、もっともリングが大きく開いて見える年なのです。初夏から秋にかけて土星の観測シーズンですし、ぜひ夏休みにその美しいリングを見て頂きたいと思っています。もちろん土星は、とても遠くにあるので、私たちが天体望遠鏡で土星を見ても、その姿はとても小さくしか見えませんが、今日では、ちゃんとした望遠鏡さえ手に入れれば、土星のリングは比較的小さな口径の天体望遠鏡でもはっきりと見る事ができます。宇宙にぽっかりと浮かぶ美しいリングをまとう土星の姿はとても感動的です。日本人の宇宙飛行士の多くが、幼少の頃、ちいさな望遠鏡で見た「土星のリング」をきっかけに宇宙飛行士を目指すようになった程、望遠鏡で見る土星の姿はとても小さく見えますが衝撃的なものなのです。

土星の見つけ方

今年の土星は、夏の星座であるさそり座といて座の間にいます。(領域的にはいて座の範囲)明るさも一等星の約2.5倍の明るさがあるので、木星ほどではないですが市街地でも簡単に見つけられるはずです。

6月1日 午前0時45分ごろ
6月15日 午後11時30分ごろ
7月1日 午後10時30分ごろ
7月15日 午後9時30分ごろ
8月1日 午後8時30分ごろ
8月15日 午後7時30分ごろ
8月30日 午後6時30分ごろ

東京以外の地方で見る場合は、北海道 マイナス10分 大阪プラス20分 九州 プラス40分の時刻に土星は真南の方角に見える事になります。例えば7月1日 九州で真南に来るのは午後10時10分ごろになります。

●木星はそろそろ観測シーズン終盤です。

こどもたちもまだ起きている夜8時から9時に南西の空に木星が見えています。来月になってしまうと、同じ時間にかなり西空低い位置に来てしまうので、まだ見ていない方は是非木星を見てください。土星のように、望遠鏡で観察できるリングはありませんが、土星ではあまり見えない表面の縞模様がちいさな望遠鏡でも観察できます。また木星の周りを回る四つの衛星も毎日見ていると位置が変わっているのが観察できるでしょう。

木星は南西の空に見えています。この時間帯に見えている星の中でもっとも明るく見えているので簡単に見つかります。夜空に見えている一番明るい星に望遠鏡を向ければ良いのです。

今月おすすめ
小さなネズミが宇宙へ飛んだ!夜ごと天体望遠鏡をのぞく小ネズミは、月は地球をまわる衛星だと発見。しかし、月はでっかいチーズと信じるネズミたちはとりあいません。そこへスミソニアン博物館から手紙がとどいて・・・。

アームストロング: 宙飛ぶネズミの大冒険 大型本 – 2017/4/15初版
トーベン クールマン (著), Torben Kuhlmann (原著), 金原 瑞人 (翻訳)

今回は、絵本を紹介したいと思います。とてもワクワクする絵本です。子供達のみならず、大人にも読んで貰いたいですね。

夜な夜な天体望遠鏡で天体観測をする子ねずみくん。その中でも彼が特に興味を持ったのは夜空に浮かぶお月さま。克明な観察記録を残し、仲間のネズミを集めて月の話をするが誰も興味を持つものはいない。彼は一人で宇宙を学び、勉強をし、遂には宇宙へ飛び立つ。一匹のネズミの大冒険を描いた絵本。
大人の本棚にも、お子さんにプレゼントしても良いと思います。本屋の店頭で見かけ思わず買ってしまった絵本です。絵本を自分に買うの何年ぶりでしょうか。

作者は、1982年ドイツ生まれのトーベン・クルーマン 経歴が異色の絵本作家です。ハンブルク応用科学大学で、イラストレーションとコミュニケーションデザインを学び、卒業制作として描いた処女作『リンドバーグ 空飛ぶネズミの大冒険』が大ヒット27言語に翻訳され一躍有名絵本作家となったそうです。

本作『アームストロング: 宙飛ぶネズミの大冒険』は、彼の三作目。今後がとても楽しみな作家さんです。

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by sakata_kazu | 2017-06-01 10:55

散歩道の途中で満天の星


by kazu